管理組合が気をつけたいこと

改修工事の打合せはしっかりした知識を身につけていないと、必要以上の修繕工事勧められたり専門知識の欠落 から管理組合の理事方々は不安を覚えることも多々あります。特に大規模修繕工事(給排水管更新工事)は、慎重に計画することです。たかが給水管の更新と侮らなことです。簡単に考えると高額な工事になってしまったということを各所の管理組合様から聞く話です。まず手順は、給水管更新委員会の発足がスタートです。次にコンサルタントを決めることです。設備専門のコンサルタントか設備に強いマンション管理士がお勧めです。次にやることは現状の把握です。マンション内でお勧めしないことは、区分所有者に専門的知識があってその方が工事を主導していくことです。知識はあってもいいのですが同じマンション内でぎくしゃくが、生じます。それにその方が公正に物事を判断できる方ならいいのですが・・・違った見方判断をされると、利益相反とか、取り返しのつかない状態になります。色々マンション内では過去様々な問題を見てまいりました。

下記は左の写真は既設配管を生かしながら、手前に更新の配管を並行して準備しているところです。真中は約30年経過のビニルライニング鋼管です。その下部写真は同上で使用していた継手部分です。

新規のメーター配管と上部旧メーター周り (最終的に撤去)

 

しっかりした事前調査を行うためには、当社では以下のような手順で進める方針です。

<メンバー構成>

①管理組合のメンバーによる給水管更新委員会の発足(理事会の理事も必ず参加)

②建築設備コンサルタント(一級管工事施工管理技士、設備士)の選定

③非破壊検査調査会社(抜管調査、ファイバースコープ調査)

④設計図、仕様書、概算金額の算定施工図や竣工図書(設計図)

を確認した上で、実際はどうなっているかを確認する必要もあります。往々にして、図面と現場が違うといったこともありえます。実際の配管がどのような状態にあるかは非破壊検査によって調べる事が出来ますが、調査範囲には限界もあるので、必要に応じ住戸内の内装材を撤去・復旧して確認をしなければならないケースも考えられます。配管図面の確認段階から各専門家が参加し、まずは図面内容から現状把握を行った上で、管理組合に対して、実態調査の内容と方法を説明して了承を取り、実際の非破壊検査を実施することになります。

以上のプロセスを経て、給水管系統の実態が把握できた後に、適正な修繕工事の計画が可能となりますいかに、調査診断が、給排水管改修工事の行方を左右することになります。
調査結果によってはマンションの給排水管更新が必要でないかもしれません。調査・診断の結果によっては20年以上は更新なしで行ける可能性も考えられますので、慎重な検討が望まれます。その際は部分的な改修工事を適宜実施する必要となります。専用部全体に及ぶ更新工事は十分な調査と検討を行ってから実施すべきと考えます。

設計・仕様書等の見積金額について

図面作成と見積もりは、管理組合から要求された業務を行う人件費(直接人件費)と技術料及び事務所経費と特別経費により算出します。
コンサルタント業務は管理組合との信頼関係により成り立つものであり、管理組合側から物事を考え、どのように設計し、どのように工事を行うか決定していくものであると考えます。そうなると、既存の配管調査期間を十分に取り、高い技術、経験を持った専門家が設計を行う必要があります。設計の単価は概ね技術職1日4万~5万円×日数と経費が入ります。
また給水管更新工事において、仮設給水配管は重要なポイントをしめます。

この仮設給水管と配管ルート調査が重要なポイントとなります。

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