大規模修繕工事の進め方
修繕の実施を検討する前に
大規模修繕(建物、設備)は、マンションの快適な住環境を長く維持するため建物・設備の経年劣化による痛みの補修を行う大工事であり、マンション管理において最も重要な一大事業といえます。
大規模修繕工事では、長い年月をかけて区分所有者皆さんで積み立ててきた大切な修繕積立金を消費します。したがって公正な評価のもとに適切な価格で有効な修繕工事を計画・実施しなければなりません。そのためには、綿密な工事計画を練り、十分な調査を行い、かつ適正な工事業者を選定することが重要となるでしょう。
でもその前に、修繕工事の実施がいま必要でしょうか?一般的には「大規模修繕の時期は築12年~15年」設備においては「給水管更新の時期は築25年~30年」などと言われていますが、実際は建物の構造や施工方法、環境条件などによっても建物・設備の傷み具合は変わってきます。給排水管設備においては漏水事故がその対象となります。まずは建物・設備の簡易診断を実施して建物の状態を確認することをお勧めします。修繕するかの判断は、それからでも遅くありません。
多摩プランニングは設備士他マンション管理士としての経験に加え、施工経験や多数の補修工事実績をバックグラウンドとして「建物・設備の簡易診断」を承っています。
◎こちらもご参照ください→ 「建物・設備診断」ページへ
修繕、建物診断をお考えの際は、多摩プランニングにお気軽にご相談ください。
大規模修繕実施の流れ
いざ大規模修繕工事を実施する場合、一般には次のような流れに沿って作業が進められます:
- 1.コンサルタントの選定
- 建築・設備の知識を持ち修繕工事に精通した設計業者=コンサルタントを選定します。コンサルタントは建物の診断調査結果をもとに修繕工事のあらましを設計し、施工業者に適切な指示を与える「工事計画書(設計)」が作成できるものでなければなりません。また同時に施工業者による工事の工程や出来ばえをチェックし検査する能力も必要であり、修繕工事の要となる重要な役割を果たします。
- 2.建物・設備診断調査
- コンサルタント業者は建物・設備の現況、劣化の箇所・度合を精査して、修繕を要する箇所を見極め適切な修繕方法などを勘案してゆきます。
- 3.工事計画書の作成
- コンサルタントは診断調査結果をもとに、修繕工事の内容(修繕箇所・方法・条件・手順など)をまとめあげ、修繕予算も勘案しながら工事計画書を作成します。
- 4.施工業者の選定(コンサルタント抜きで選定することも可能です)
- コンサルタントの作成した工事計画書に則って適切な工事仕様および妥当な費用設定を施工業者に提示してもらいます。最も妥当な工事仕様・費用を提示した業者を選定することになります。費用に関して入札方式で選定する方法もあります。
- 5.費用・スケジュール決定
- 選定業者の提示した内容によって実質の費用と工事スケジュールが決定します。
- 6.工事実施
- 工事の実施に際しては、施工業者は住民の生活の便宜や安全性に配慮した実施計画を立て、所定のスケジュールで工事が進行するよう配慮します。またこの間、コンサルタント業者は工事の進捗、施工内容に問題がないか適宜チェックを行います。
- 7.完了後の検査
- 工事が完了した後、施工業者、コンサルタント、管理組合理事等により仕上がりを調査し、問題があれば修復・再工事を行います。問題がなければ工事完了となります。
◎大規模修繕についての詳細は、こちらのサイトもご参照ください:
コンサルタント選定のポイント
上記にもある通り、大規模修繕の最も重要なポイントとなるのがコンサルタント業者の選定であるといえるでしょう。コンサル業者の良しあしでその後の修繕工事の成否が大きく左右されると言っても過言ではありません。
ではコンサルタント業者はどのようにして選べばよいのでしょうか?
コンサルタント業者は必ずしも大企業ないしその一部署である必要はありません。調査業務、設計業務は建築設計や構造・設備に豊富な知識と経験が必要となりますが、少人数でも対応できる業務であり、むしろ実績がありかつ人格的に信頼のできる個人または少人数の組織であるほうが、Face-to-Faceで相談できる点で有利である面があります。顔の見える付き合いからお互いの信頼関係を築いていける業者がいれば安心できるというものです。
近年は、コンサルタント・マネジメントを専門に行う大手企業の部門もあるようですが、窓口担当者と責任者が異なるなど組織が複雑で突っ込んだ対応が難しい場合もあるように思われます。よく話を聞いて信頼のできる会社であるか見極める必要があるでしょう。
多摩プランニングにご相談ください
大規模修繕工事は、とりわけマンション管理組合様にとって大変重要な課題であると同時に頭の痛い問題でもあります。素人集団では手に負えない専門性の高い数々の問題を含んでいるからです。また高額の費用を支出しなければならない責任の重い課題でもあります。
◎修繕に関するお悩みは、多摩プランニングに是非ご相談ください。
多摩プランニングは大規模修繕の実施に関する豊富な経験・ノウハウを持っています。1級建築士、建築設備士の立場から建築・設備の診断調査を手がけてきました。またマンション管理士の立場から、コンサルタント、業者の選定や工事の進め方に関してさまざまなアドバイスを行うことができます。
「大規模修繕工事」を成功させるため、きっとお役に立てるものと自信をもっております。
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